「食べ方」で変わる!代謝を上げるカラダスッキリ食事術!

生活習慣編食事編

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「食べる量は昔と変わっていないのに太りやすくなった・・・」
「疲れがなかなかとれない・・・」
そんな症状に悩まされている方、「代謝(たいしゃ)」が落ちているかもしれませんね。

代謝とは、食べたものを消化・吸収し、体が活動するのに必要なエネルギーに変換すること
今回は特に「食べ方」に注目し、代謝アップのいくつかのポイントを整理してみましょう!

基礎代謝だけじゃない!?食べることで消費されるエネルギー

私たちが体内でエネルギーを消費する「代謝」には、実は3つの種類があります。

〇 基礎代謝(1日の総消費エネルギーの約60%)

→呼吸したり、内臓を動かしたりするために必要な最小限のエネルギー。
活動をせずにじっとしていても消費される1日あたりのエネルギー量です。

〇 身体活動量(約30%)

→運動や日常生活の動きなど、体を動かすときに使われるエネルギーです。

〇 食事誘発性熱産生(約10%)

→食べ物を消化・吸収するときに使われるエネルギーです。
(Diet Induced Thermogenesis 別名:DIT )

食事をした後に、体がポカポカと温かくなった経験はありませんか?
これが食事誘発性熱産生(DIT)です。

例えば、やせるために消費エネルギーを増やそうとすると、一番効果的なのはやはり運動により筋肉をつけ、代謝全体の6割を占める「基礎代謝」を上げることです。(筋肉をつけると、同じ運動量でも消費カロリーが上がります。)

対して、食事によるエネルギー消費(DIT)は代謝全体の1割程度。
ですが、食事は1日3食、毎日とるということを忘れてはいけません!

「運動はちょっと・・・」という状況でも食事のとり方や食べる内容を工夫してDITをアップさせれば、消費エネルギーを増やすことは十分可能なのです!

「食べ方」で変わる!食事の効率、代謝アップの5つのポイント!

具体的にDITをアップさせるコツをご紹介していきましょう。

1.よく噛んで食べる

早食いよりもよく噛んでゆっくり食事した方が、食後のエネルギー消費量が2倍もアップするという研究結果があります。

例えば、
・噛む回数の増える食材(れんこん、ごぼうなどの根菜類、こんにゃく、きのこ類など)を増やす
・お茶や水など水分で流しこまない
・一口の量を少なくする
・一口食べたら箸をおく

などを意識してみましょう。

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2.タンパク質(肉類、魚介類、卵、大豆製品)を毎食とる

DITでどれくらいエネルギーが消費されるか、実はとり入れる栄養素の種類によっても違いがあります。
タンパク質のみの場合は、摂取エネルギーの約30%、糖質のみの場合は約6%、脂質のみの場合は約4%と言われています。

タンパク質食品の不足した食事では、食後のエネルギー消費量も少なくなってしまう・・・ということですね。
特に、朝は不足しがちですので、ご飯派の方は豆腐や納豆を、パン派の方は卵や乳製品をつけるなど、タンパク質食品を1品はプラスしましょう。

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3.体を温める食材をとる

温かい料理や体を温める食材(ショウガ、ねぎなど)をとると、代謝がアップに効果的です。
毎食温かい汁物を添えるようにする、ショウガや小口ねぎを常備しておいて料理にプラスするなど、積極的に意識してとれるといいですね。

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4.夜遅い食事を控え、朝しっかり食べる

夕食を19時に食べた場合と、深夜1時に食べた比較実験では、深夜1時の方が、食後のエネルギー消費量が少ないという研究結果があります。

夕食が遅くなればなるほど、脂肪をためこむ働きが高まることからも、なるべく早い時間に食べることを心掛けたいですね。
また、朝の方が昼や夜よりも食後のエネルギー消費量が多いため、朝食は抜かずにしっかり食べることも大切です。

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5.運動とあわせてより効果的に!

運動不足や加齢によって筋肉量が減ると、基礎代謝を下げてしまうだけでなく、食後のエネルギー消費量も減ってしまいます。
逆にトレーニングで筋肉を増やすと、DITは高くなるとされています。

なるべくならば、筋トレなどの運動習慣や、タンパク質をしっかりとる食生活筋肉量を維持し、基礎代謝を上げることとDITをあげること、この両面から体形維持につなげたいですね。

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まとめ

食事量を減らしすぎるのは要注意。一定のエネルギーを消費しないとDIT反応が弱くなってしまうのです。
もちろん、食事は食べた量や内容によって、摂取エネルギーが決まるため、食べ過ぎないよう意識することは大前提。

食べ方をちょっと工夫して、必要なエネルギーはしっかりとり入れ知らないうちに消費されるエネルギーが増えるなら、今すぐにでも取り入れていきたいですね。

【参照文献】
e‐ヘルスネット 食事誘発性熱産生
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-030.html

日本栄養・食糧学会誌 第63巻 第3号 101-106(2010)
食事時刻の変化が若年女子の食事誘発性熱産生に及ぼす影響
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/63/3/63_3_101/_pdf

東京工業大学 研究報告「長時間咀嚼すると食後のエネルギー消費量が増える」
https://www.titech.ac.jp/news/2015/031199.html

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