クールダウンというと、運動後のストレッチやマッサージなど、体をメンテナンスする方法というイメージがありますね。
実はそれに加えて、使い過ぎた頭を冷やす、興奮状態を落ち着かせるという意味から、ビジネスシーンで使われることも意外に多くあるのです。
今回は、運動後だけでなく、お仕事などでちょっと疲れがたまっているな・・というときにも応用できる、クールダウンの方法についてご紹介いたします!
クールダウンはなぜ必要?
スポーツ選手は必ず行っているクールダウン。なぜ必要なのでしょうか?
1.心臓など循環器系への負担を減らす
徐々に心拍数をさげて無理なく全身への血液回復を促し、心臓への負担を減らします。
2.めまいや体調不良の予防
急に運動を止めると、心拍数の急激な低下により、脳への血流が滞り、めまいや貧血の原因になることもあるのです。
3.怪我の予防や柔軟性の向上
運動によって使われた筋肉は緊張状態、その筋肉をほぐす必要があります。
4.疲労軽減
ストレッチやマッサージによって、血流をよくし、疲労の回復を早める働きが期待できます。
5.リラックス効果
呼吸が整い、疲れたカラダや気持ちを落ち着かせる働きがあります。
クールダウンの方法
ストレッチは、なるべく時間をあけず、運動後すぐ行うのが望ましいとされ、反動をつけずにゆっくり筋肉を伸ばして行います。
ストレッチ以外にも、下記のような方法も有効です。
・軽いジョギングやウォーキング
少し遅いと感じるくらいのスピードで、呼吸が落ち着いてくるのを感じながら行うとよいでしょう。
・マッサージ
血液やリンパの流れをよくする。ぬるま湯につかって、手でさする程度の軽い力でもよいでしょう。
・アイシング(冷却)
激しい運動によって熱を持った筋肉を冷やしてあげます。
・入浴
特に、交代浴(温かいお湯につかるのと冷たいシャワーを交互)は、血流がよくなり、疲労回復に効果的です。
(注)交代浴は、高血圧や心臓病などの持病がある人は行わないでください。
お仕事などで疲れを感じている時は、ゆっくりお風呂につかって、凝っている部分を軽くマッサージするだけでもスッキリできそうですね!
おうちでもやってみよう!クールダウンストレッチ
運動後はもちろんのこと、デスクワークなどで凝り固まった筋肉をほぐすのにも効果的なストレッチをご紹介します。
床に座った状態でリラックスして行いましょう。
1.股関節~太もも内側
足の裏を合わせて地面に座る。
両手で足を持ち、膝を床に近づけながら、ゆっくりと体を前に倒す(背中を丸めないように、おへそを足に近づけるイメージ)。
2.太もも裏側~ふくらはぎ
両膝を伸ばし、背筋をまっすぐ伸ばして座る。
背筋を伸ばしたまま、股関節から上半身を倒す(膝がまがらないこと、背中が丸まらないように注意)。
3.太もも前側
片方の脚を後ろに曲げてお尻の下にはさみ、片方は前に伸ばした状態で座る。
この姿勢から上体を少しずつ後ろに傾けて、両手は後ろについて体を支える。
物足りない場合は、上体をもう少し後ろに倒し、両ひじを床につけて行うとよいでしょう。
脚を変えて同様に。
4.背中~胸
あぐらをかいて座る。体の前で両手を組み、大きなボールを抱え込むようにして、背中を丸める。
次に体の後ろで両手を組み、斜め下に引き下げるようにして胸を広げる。
5.上半身全体
手を頭の上で組む(手の平は下を向ける)。
ひじを伸ばして上に大きく伸びる(お腹や脇が引き延ばされるイメージ)。
一度力を抜いて手を下ろし、もう一度上に大きく伸びる。
そのまま上半身を少し右側に倒してキープする。反対側も同様に行う。
ストレッチは、どこの筋肉が伸びているかを確認しながら行うことが大切です。
1種目だいたい10秒~15秒くらいをめどに、気持ちよく行いましょう。
(注)呼吸を止めないこと、痛みを感じない程度に行う
まとめ
クールダウンは、翌日からまた元気に体と頭を働かせるためのメンテナンス!
仕事からリラックスタイムにうまく切り替えるためにも、クールダウンストレッチを習慣にしてみてはいかがでしょう!
【参照文献】
ストレッチメソッド
近畿大学講師 谷本道哉 ・ 東京大学教授 石井直方
オムロンヘルスケア 筋肉の疲労を回復させる方法
https://www.life-rhythm.net/hirou-kaifuku-6senn/