「骨盤を立てて座る」を実践してみましょう

運動・身体活動編

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運動・身体活動編

世界一座っている時間が長いと言われる日本人。
座っている時間が長いうえに、姿勢が悪いとなると、体への負担は増えるばかりです。この機会に、これまで無意識だった「座り姿勢」に少し意識を向けてみてはいかがでしょうか。正しい姿勢で座ることができれば、体への負担が減り、仕事や作業の効率アップも期待できます。
今回は、骨盤を立てて正しく座ることのメリットと、その実践方法についてご紹介いたします。

骨盤を意識して!負担なく正しく座る

骨盤を「立てる」とは?

骨盤は複数の骨が結合した器のような形をしており、上半身と下半身をつなぐ重要な部分です。まずは、自分の普段の座り方で「骨盤の向き」がどうなっているのか、確認してみましょう。

普段の座り方で骨盤の向きをチェック!

1.骨盤が後ろ側に倒れている(お尻の穴が前を向いているイメージ)
バランスを取るために上半身が猫背になりやすい

2.骨盤が前側に倒れている(お尻の穴が後ろを向いているイメージ)
反り腰になりやすい

3.骨盤が真っすぐ立っている(お尻の穴が真下にあるイメージ)
お尻の一番下にある座骨で座ると骨盤が立ち、背骨のS字カーブが整い、良い姿勢を保ちやすくなります

 

ご自身の座り方はいかがでしょうか?
骨盤の上に背骨が乗っていることからも、骨盤は上半身を支える「土台」です。土台が崩れれば、背骨が曲がり、頭が前に出るなどして猫背やストレートネックの原因になります。
体に負担をかけずに正しく座るためには、骨盤を立てて安定した土台をつくることが重要なのです。

 

 

実践!骨盤を立てる正しい座り方

まずはお尻の一番下にある骨「座骨」を触って確認してみましょう。
椅子に座った状態で、太ももの外側から手のひらをお尻の下に入れ、左右のお尻に交互に体重をかけてみます。すると、ゴリゴリとした骨の存在がわかり、次第に座骨を感じられるようになります。

座骨が確認できたら、いよいよ骨盤を立てて座るためのポイントを3つご紹介いたします。

ポイント1. 座骨の少し前側が椅子の座面に当たるように座る
座骨のやや前のあたりが椅子につくと、自然と骨盤が立つようになります。

ポイント2. 腰や膝が90度になるよう意識する
腰が後ろに傾いたまま座ると、椅子の座面と腰の角度が90度以上に広がってしまいます。座面と腰の角度を90度に保つことで、骨盤が自然と立ちます。また、膝も同様に90度を意識しましょう。
膝が90度になっていないときは、椅子の高さが合っていないことも考えられるため、調整すると良いでしょう。

ポイント3. 足の裏全体を床につけて体を支える
左右の座骨だけで座っていると不安定になるため、両足の裏全体で体を支えると上半身が安定します。あわせて、背もたれには寄りかからず(時々休憩で使う程度にして)、あごを引いて座ることも意識すると良いでしょう。

最初は長続きしないかもしれませんが、繰り返すことで徐々に楽な正しい姿勢を保てるようになります。

 

 

骨盤を立てて座るメリット

◎ぽっこりお腹の予防

骨盤を立てて座ることで、お腹を引き締める腹横筋が活性化し、ぽっこりお腹の予防につながります。

◎猫背の解消

骨盤が後ろに傾いたまま座っていると背骨のS字カーブが崩れ、重たい頭を支えるために背中が丸くなります。骨盤を立てることで背骨が本来のS字カーブに戻り、猫背の改善が期待できます。

◎肩こり、腰痛予防

背骨が正しいS字カーブに戻ると、頭や上半身の位置も整い、首や肩、腰への負担が軽減されます。

 

 

まとめ

正しい姿勢で座るためのポイントは、「骨盤を立てる」こと。背筋を無理に伸ばすよりも、まずは土台である骨盤に意識を向けることが大切です。
最初はうまくいかなくても、日々の中で少しずつ「骨盤を立てること」を意識し、体に負担の少ない座り方を習慣にしていきましょう。

【参照文献】
腰痛を予防する腰に負担のかからない姿勢、立ち方、座り方
https://www.healthcare.omron.co.jp/pain-with/back-pain/lifestyle/

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