食前・食後でどう変わる?トレーニング効果のホントのところ。

運動・身体活動編

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“食事の前にウォーキングすると脂肪が燃えやすいってホント?”
“でも空腹で運動しても大丈夫?”

せっかく運動するならより効果的な時間帯を選びたいものですが、体に負担はかけたくないですよね。
今回は、食前・食後の運動について、ウォーキングや筋トレを例に効果的に取り組むためのポイントをご紹介いたします!

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食前・食後どちらが効果的?ウォーキングの場合

ケースその1:“血糖値が高めの人は?”

食後がおススメです。

食後30分から1時間すると、食べたものが消化吸収され、血糖値が上がります。
そこで、血糖値のピークと言われる食後1時間前後にウォーキングすれば、血液中の糖分が消費され、血糖値を下げる効果が期待できます。
また、ウォーキングを習慣にすることで、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの働きがよくなると言われています。

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ケースその2:“ダイエットや体脂肪を落としたい人は?”

食前がおススメです。

食前にウォーキングを行うメリットは、脂肪燃焼効果が高まること!
空腹時で血液中の糖分が少ない時は、脂肪が燃焼される割合が高くなります。
ただし、食後4時間以上過ぎたまま、空腹の状態で30分以上のウォーキングを行うのは要注意!
低血糖になり、めまいや頭痛、ふるえなどの症状が出る場合もありますので、バナナ半分、小さめのおにぎり1個などを少し食べ、30分ほど休んでから行いましょう。
水分補給も忘れずに!
(注)糖尿病治療中で、血糖降下剤やインスリン治療を受けている人は、必ず医師に相談してから行ってください

体型維持や健康づくりのためなら、もちろん食前・食後どちらでもOK。
エネルギーを消費するという意味では、どの時間帯に行ってもウォーキングの効果はありますので、生活スタイルに合わせて、まずは継続しやすい時間帯に行いましょう。

食前・食後どちらが効果的?筋トレの場合

まずは食前・食後、それぞれのメリットとデメリットを整理してみましょう。

食前のメリット・デメリットを確認!

〈メリット〉
活動モードである交感神経が優位に働いているため、筋肉を収縮させ、力を入れやすい
〈デメリット〉
食後4時間以上が過ぎると血糖値が下がり、エネルギー不足の状態。また、エネルギーを作り出すために、脂肪だけでなく、筋肉を作るタンパク質まで分解されやすい。

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食後のメリット・デメリットを確認!

〈メリット〉
食事によって、エネルギーや栄養素が満たされた状態であるため、筋トレで傷ついた筋肉が修復されやすい。
〈デメリット〉
食後はリラックスモードである、副交感神経が優位に働くため、筋肉を収縮させるための力が入りにくい。
また、食後1~2時間は、消化・吸収のため内臓に血液が集中しているため、消化不良を起こしやすい

筋トレの目的は筋肉量の維持や増加、それを考慮すると、理想の時間帯は食後2時間程度空けてからということになります。
しかし、多くのビジネスパーソンの場合、夕食から2時間後となると、20~21時前後になることも多く、現実的には難しい時間帯・・・。

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そこでおススメは、「仕事終わりに軽食→30分~1時間後にトレーニング→夕食(捕食)」、というスタイルです。
軽食は、バナナやゼリー飲料など消化吸収の早い糖質中心の食べ物を選ぶのがマスト!
トレーニング後の夕食はタンパク質食品を必ず1品とりましょう。

特に、筋トレ直後から45分以内はゴールデンタイムと呼ばれ、タンパク質の吸収が高まり、筋トレで傷ついた筋肉の修復につながります。遅い時間であれば、豆腐や白身魚、鶏肉など低脂肪のタンパク質食品がおススメです。
また、筋トレ後24時間以内は、筋肉のタンパク質合成が高まった状態が続く、という研究もあるため、翌日の朝食や昼食でもタンパク質を意識した食事がとれるとよいですね。

ちなみに、上記の内容はジムで行う筋トレや、自宅でマシンや器具を使って筋肉に負荷をかけるトレーニングの場合を想定していますが、道具を使わない腹筋や腕立て伏せなどの自宅トレの場合は、負荷も軽いため通常の夕食2時間前後に行うことも可能です。

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まとめ

ウォーキングも筋トレも、目的に合わせて食前or食後と、時間帯を選ぶことも大切ですが、何より自分の生活スタイルに合っているか?継続しやすいかどうかも大切なポイントです。
トレーニング前後の食事のとり方も意識し、より効果的なカラダづくりを実践できるとよいですね!

【参照文献】
e-ヘルスネット 糖尿病を改善するための運動
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-005.html

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