やっぱりお風呂がいい!疲れがとれる入浴法

生活習慣編

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生活習慣編

お風呂に関する記述は何と!1300年前の書物にも登場し、その健康効果が記されているそうです。
そもそも日本人はお風呂好きと言われていますが、忙しさのあまりシャワーで済ませる、ということも少なくないかもしれませんね。
日頃の疲れがなかなかとれない人こそ、シャワーでは得られないメリットもたくさんある「お風呂」の活用法、ちょっと意識してみるとよいかもしれません。

お風呂のカラダに嬉しい効果

「温熱効果」―体を温めて血流アップ

血管から温まった血液が全身をめぐり、血管が広がって血流がアップ。体内の老廃物や疲労物質を体の外に運び出すことで、疲労回復につながります。

「水圧効果」―水圧でむくみを解消

お湯の水圧でマッサージされた状態になり血液やリンパの流れがよくなります。日頃からむくみやすい人は全身浴の方がおすすめ!

「浮力効果」―カラダをゆるめて緊張をほぐす

全身浴は重力から解放されて筋肉や関節への負担を減らすことができます。身体の緊張がほぐれてリラックス状態を導きます。

血流アップと自律神経の切り替えがカギ

日頃からストレスを多く抱える現代人にとっては、ストレスそのものが疲労の原因になっていることも。仕事モードのピリピリ状態が継続しないように、いかにして交感神経のスイッチをオフにするか、ということも疲れをとるカギになります。
最近の研究では毎日湯舟につかる人は健康状態がよくなるだけでなく、うつ病のリスクも減少し幸福度が高まると言われています。

筋肉の疲れには「温冷交代浴」を!

古くはヨーロッパの温泉療法として活用され、昨今ではアスリートの疲労回復方法としても有名になりました。

【やり方】
1.40℃のお湯に3分肩までつかる
2.30℃のシャワーを手先と足先に30秒ほどかける
3.1と2を2~3回繰り返して、最後はお湯につかってからお風呂からでる

40℃のお湯で副交感神経が優位(リラックス状態)、30℃以下の水温は交感神経(緊張状態)が優位となります。これを交互に繰り返すことによって、自律神経のバランスを整え免疫力アップ!さらには血管の拡張と収縮により、老廃物が排出されやすくなる効果も期待できます。
※体力に自信のない方、高齢者、高血圧、心臓病などの疾患がある方は危険ですので控えてください

 

要注意!間違いだらけの危険な入浴法

ついついやりがちな入浴法が、実は何の効果もないばかりか、時には健康を害している場合も…。

〇熱いお風呂

江戸っ子は熱い風呂が好きなんて言葉があり我慢しながら入るのが好きな人もいますが、実は危険な行為。42℃以上のお湯は交感神経(興奮状態)が刺激されて急激に血圧があがるため、ヒートショック(急激な温度差による血圧変動)を起こしやすくなります。

〇長風呂

実は、汗をかけばやせる!という科学的根拠はありません。むしろ、浴室で汗をかきすぎて脱水状態を作りやすく、熱中症のような症状を起こしやすくなることも。入浴時間は20分程度が最適です。

〇食事や飲酒後の入浴

入浴すると胃腸の働きが悪くなるので食べたものがうまく消化されなくなってしまいます。また、体が温まり余計に眠気が襲ってくるため、入浴中の居眠り事故につながり危険です。

 

疲労回復を効果的に!5つのおススメ入浴法

せっかく入浴するならより効果的なやり方を試したいですね。
今回はそんな5つの方法をご紹介いたします。

1.全身の疲れをとるのに効果的なのは

〇湯舟の中で手を軽く握ったり開いたりを繰り返してみましょう!
〇湯舟の中で手足首を軽く回してみましょう!

水の中で末端の手足を動かすことで、血液の巡りがよくなり、疲労物質が排出されて、疲労回復の効果が期待できます。

2.眼精疲労をとるのに効果的なのは

〇入浴中にタオルをお湯につけて絞り、閉じた目に10分当てみましょう!

目の周りの血行がよくなり、筋肉がほぐれやすくなります。目が充血しているときは冷たいタオルがよいでしょう。

3.腰痛、肩こり改善に効果的なのは

炭酸風呂を試してみましょう!

炭酸浴は強力な血管拡張作用があり、凝り固まった筋肉を和らげる効果もあると言われています。
入浴剤などでお家でも手軽にできます!

4.入浴前後の白湯で内臓機能アップ

入浴の15分前に白湯(ぬるめのお湯でもOK)をコップ1杯飲んでみましょう!
入浴後はできるだけ早めに白湯(ぬるめのお湯でもOK)をコップ1杯飲むようにしましょう!

入浴中に失われる水分は約800mlとも言われています。入浴前に水分補給することで血液ドロドロ状態を防ぎ、血栓症によるリスクを予防。
入浴後は冷水を飲みたくなりますが、内臓がせっかく温まって消費エネルギーが増えているので白湯でその効果を持続させましょう。

5.血行がよい状態を保つには

〇入浴後は体を冷やさないようにしましょう!

のぼせた時以外、扇風機や冷房で涼むのは意外にもNG。
血流のよい状態を持続させるためにも体の水分をしっかりと拭いて寝間着を着て体を冷えないようにするのがポイント。

 

まとめ

これを機にシャワー派だった人も、たまにはゆっくりと湯舟につかってみるのもよいのではないでしょうか。疲れを残さず、しっかりと明日に備えるためにも「お風呂」のひと時、おろそかにできませんね!

【参考文献】
保健指導リソースガイド
https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2018/007575.php
https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2023/012400.php
毎日新聞(2020/1/28)
https://mainichi.jp/articles/20200128/pls/00m/020/259000c
日本温泉気候物理医学会雑誌(61巻1997-1998 2号)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/onki1962/61/2/61_2_87/_article/-char/ja/

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