セルフコントロールのはじめの一歩

生活習慣編

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生活習慣編

健康的な生活を送るためには、食事や運動など、自分の判断で良い行動を選び続ける「セルフコントロール」が欠かせません。とはいえ、毎日ずっと気を張っているのは難しいもの。「わかってはいるけど、なかなか続かない…」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実は、セルフコントロールの力は、考え方や環境を少し工夫するだけで、ぐっと引き上げることができるのです。
今回はその「はじめの一歩」となるポイントをご紹介します。

より良い自分に向かって!無理なく行動するために

わかっているようでよくわからない「セルフコントロール」って何?

セルフコントロールにはさまざまな定義がありますが、ここではシンプルに

「望ましくない未来が予想されるとき、環境や状況に応じて自分の行動を調整すること」

と考えてみましょう。
例えば、ランチのときに「大盛りにしたいけど、最近ちょっと食べすぎているからやめておこう」と思えること。
目の前の欲求よりも、自分の体調や将来の健康を大切にして行動を選ぶのが、まさにセルフコントロールです。

セルフコントロール力を育てるには?

セルフコントロールは意志の強さだけではなく、「習慣」や「心の状態」に大きく影響を受けます。
上手くいかないと感じたときは、まず生活環境を見直してみましょう。

◎ストレスを抱え込みすぎない

何かを判断するときに使われる「意志力」は、ストレスの影響を強く受けます。
ストレスがたまると、少しでも早く心を満たしたくなり、ついお酒や甘い物に手が伸びてしまうことも。
ストレスを感じやすいときは、無理をせずリフレッシュの時間をとることが大切です。

 

◎睡眠をしっかりとる

睡眠は、疲れた脳を休ませて思考や記憶力を回復させる大切な時間。
睡眠不足になると集中力が下がり、セルフコントロールも効きにくくなります。
さらに、ホルモンバランスが崩れて食欲が増すこともあるため、まずは十分な睡眠を心がけましょう。

◎失敗しても自分を責めすぎない

セルフコントロールの失敗は、誰にでもあるごく普通のことです。
ある研究では、選択を迷ったとき、約半数の人が「望ましくない行動」を選んでしまうという結果もあります。
「また失敗してしまった…」と落ち込むのではなく、「誰でもあること」「次がある」と前向きにとらえましょう。
コツコツと積み重ねていくことで、少しずつ力がついていきます。

 

 

セルフコントロール、無理なく続けるためのはじめの一歩

セルフコントロールとは、「がんばること」ではなく、自然に行動できるような「仕組み」をつくることとも言えます。
自分に合った方法で、無理なく取り組める工夫を取り入れていきましょう。

◎目標へ向け小さなステップにブレイクダウン

例えば、「運動すれば痩せる」と思っても、運動が苦手な人にはハードルが高く、無理をすれば挫折してしまうこともあります。
まずは自分の性格や向き不向きに合わせて、実行しやすいレベルに落とし込んでみましょう。

【例】
・30分のジョギングは大変でも、10分のウォーキングなら続けられそう
・間食のお菓子を完全にやめるのは難しいけど、果物に置き換えるならできそう

◎誘惑には近づかない

セルフコントロールが上手な人は、そもそも誘惑に近づかない工夫をしています。
欲望は一度生まれてしまうと、その気持ちと向き合うだけでエネルギーを消耗します。

【例】
・ネットやSNSは時間を決めて見る
・お酒やお菓子を買い置きしない
・甘い物の売り場を避けて通る

◎記録をつけて「見える化」

日々の行動の記録をつけると、良いとき・悪いときの傾向が見えてきます。また、記録から自分の行動を観察し、何がトリガーになっているのかを知ることで、対策もしやすくなります。
まずは自分自身が楽しめそう、続けられそうなものを試してみましょう。

【例】
食事日記
写真記録のアプリ活用、メモ帳に食べたものを手書き、間食した日をカレンダーに書き込む等
体重記録
体重は、起床後のトイレの後やお風呂の前など、毎日のルーチンと組み合わせると継続しやすいですね
飲酒量記録
どれくらい飲んでいるか、使った金額と合わせて記録できると経済的な判断もできて良いですね
血圧記録
朝は高めなど1日の変動や、期間的な変動や傾向を把握することで健康管理に役立ちます
感情日記
その日の出来事(嬉しかった、悲しかった、イライラしたなど)を記録し、どんなときにどんな感情だったのか観察してみましょう

完璧を目指さず、記録が抜ける日があっても気にせず続けていくのがポイントです。「ゆるく、でも続ける」ことが大切。
記録を続けていくうちに、「今日はどうだった?」と自分を客観的に見る視点が育ち、普段は流してしまう体や気持ちの小さな変化にも気づきやすくなりますね。

 

 

まとめ

目標を達成するためには、「やる気」だけではなく、日々の誘惑や衝動とうまく付き合いながら、正しい選択をしていくことが大切です。
この機会に、自分の行動や環境を少し見直して、より快適で前向きな日常をつくってみてはいかがでしょう。

【参考文献】
・研究論文「セルフコントロール尺度短縮版の邦訳 および信頼性・妥当性の検討」尾崎由佳、後藤崇志、小林麻衣、沓澤岳
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpsy/87/2/87_87.14222/_pdf

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