毎日仕事や家事に忙しく働く皆さん、「最近ちょっと疲れやすい」「肌の調子が良くない」そんな変化を感じていませんか?
実はその原因、たんぱく質不足かもしれません。
たんぱく質は筋肉・肌・髪など体のあらゆる材料になる重要な栄養素。代謝を保ち、疲れにくい体をつくるためにも効果的にとり入れましょう。
動物性×植物性!たんぱく質を賢くチャージ
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質、その違いとは?
たんぱく質には大きく分けて「動物性」と「植物性」があります。
◎動物性たんぱく質(肉・魚・卵・乳製品など)
体に吸収されやすく、筋肉の維持や疲労回復に特に効果的です。一方で脂質が多い場合もあるため、とり過ぎには注意が必要です。
◎植物性たんぱく質(大豆製品・豆類・穀物など)
脂質が少なく食物繊維が豊富。ヘルシーに栄養を補えるのが特長です。少し偏りがあるため、ひとつの食品だけでは必須アミノ酸が十分にとれないこともあります。
※必須アミノ酸=体内で作れない、たんぱく質をつくる材料。肉や魚、大豆などからバランスよくとることが必要です。
たんぱく質は組み合わせて!お得な3つの理由
1.たんぱく質の「質」がアップ!
たんぱく質は「アミノ酸」という成分でできていて、中でも「必須アミノ酸」のバランスがとても大切です。動物性たんぱく質は、この必須アミノ酸がバランスよく入っている「質の良いたんぱく質」。一方で植物性たんぱく質は、一部の必須アミノ酸が少なめなことがあります。
そこで、複数のたんぱく質を組み合わせてとることで、お互いの足りない部分を補い合って、体の中でより上手く働いてくれるようになるのです。
納豆ごはん=大豆(植物性)+ごはん(植物性) →質が上がる!
焼き魚と豆腐=焼き魚(動物性)+豆腐(植物性) → さらに質が上がる!
2.消化・吸収のバランスがよくなる
体に吸収されやすい動物性たんぱく質と、消化しやすく代謝のサポートにも役立つ植物性たんぱく質。組み合わせることで、内臓に負担をかけず、エネルギー効率もアップします!
3.脂質やカロリーを抑えやすくなる
動物性たんぱく質だけに偏ると、脂質が多くなりがち。そこに植物性たんぱく質を組み合わせることで、たんぱく質をしっかりとりつつ、脂質は控えめに抑えられます。
ダイエット中でも安心して食べられる組み合わせです。
シチュエーション別 Wたんぱく質の組み合わせ
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質を上手に組み合わせて、美味しく、さらに効果的な栄養補給を目指しましょう!1食につき、たんぱく質源となる食品を1〜2品組み合わせるのが適量の目安です。
【疲れた朝】 火を使わずに、やさしく体を目覚めさせる組み合わせ
▶ 卵かけごはん+納豆+インスタント味噌汁
(動物性:卵/植物性:納豆)
疲れている朝こそ消化に良く、胃にやさしい組み合わせ。すぐ作れて片付けもラク。
【朝はパン派】お手軽調理の組み合わせ
▶ チーズトースト+豆サラダパック(ひよこ豆・ミックスビーンズ)
(動物性:チーズ/植物性:豆類)
食パンにチーズをのせて焼くだけ。コンビニでも買えるサラダパックをプラス。
【時間がない昼】 コンビニでもOK!手間ゼロでたんぱく質チャージ
▶ おにぎり(鮭や昆布)+サラダチキン+豆乳
(動物性:鮭・サラダチキン/植物性:豆乳・海苔)
忙しい日は調理なしでOKな組み合わせが強い味方!コンビニでさっと買えて、デスクでも食べやすい。たんぱく質、炭水化物、ミネラルがバランスよくとれます。
【ガッツリ食べたい昼】 しっかり食べて、午後も元気に乗り切るために
▶ 焼き魚定食+納豆 or 小鉢豆腐
(動物性:焼き魚/植物性:納豆・豆腐)
定食で選ぶなら、魚定食は脂質が控えめで◎。たんぱく質量をプラスしたいときは小鉢を追加!
▶ 焼きサバ寿司+厚揚げの小パック
(動物性:サバ・卵/植物性:厚揚げ)
スーパーなどで手軽に購入できるお寿司系は腹持ちも良く、焼き魚なら脂質も適度。
【遅くなった夜】 体にやさしい夜ごはんで、翌朝スッキリ
▶ 鮭の蒸し焼き+冷奴+雑穀おにぎり
(動物性:鮭/植物性:豆腐・雑穀)
脂質控えめ・胃に負担をかけにくい組み合わせ。寝るまでの時間が短い夜にぴったり。
【仕事の合間に】 小腹も気分も満たす、ミニたんぱく習慣
▶ プレーンヨーグルト(無糖)/無塩ミックスナッツ
(動物性:ヨーグルト/植物性:ナッツ)
間食も“ミニたんぱく質チャージ”のチャンス。頭がぼんやりするときにも効果的。
【ちょっと飲みたい夜】 罪悪感ゼロのおつまみセット
▶ たこぶつ+枝豆
(動物性:たこぶつ/植物性:枝豆)
お酒を楽しみながら、たんぱく質もきちんと。塩分と脂質は控えめなものを選んで。
※たんぱく質は大切な栄養ですが、とり過ぎや偏りには注意しましょう。特に肉やプロテインの多量摂取は腎臓に負担をかけることがあります。動物性・植物性をバランスよく、くれぐれも適量を心がけましょう。
まとめ
たんぱく質は、筋肉だけでなく、肌・髪・ホルモンなど、体のあらゆる部分に欠かせない栄養素。
動物性と植物性、それぞれの良さを活かして組み合わせれば、効率よく・バランスよく・無理なくたんぱく質をとることができます。
今日の食事から、さっそく試してみましょう。
【参考文献】
厚生労働省/日本人の食事摂取基準2025年版「たんぱく質」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316462.pdf