現代人のおよそ8割が当てはまるとも言われている「ストレートネック」。
スマートフォンやパソコンの使い過ぎから起こるケースが多いため、別名「スマホ首」とも言われています。
慢性的な肩こりや腰痛、頭痛、その痛みや不快感の原因はストレートネックなのかもしれません・・・。
今回は、ストレートネックとその対処法について詳しくご紹介いたします!
知らず知らずのうちになっている!?ストレートネックに要注意!
ストレートネックとは?
本来、首の骨は横から見た時に、前方向に向かってゆるやかにカーブしています。
それに対して、骨のゆるやかなカーブがなくなり、真っすぐになっているのがストレートネック。
そうなると、頭が背骨の真上で維持できなくなり、首から前にのめりだした格好になってしまいます。
頭の重さからくる首への負荷は、頭が2㎝前に出るだけで2倍!4㎝前に出ると5倍にもなるとか・・・。
そうしたことから、肩こりや首のこりといった慢性的な症状は、ストレートネックが原因の場合も多いのです。
ストレートネックを放置し重症化してしまった場合、頭痛やめまい、手のしびれなど様々な症状が出てくることもあるため、早めの対策が必要です。
ストレートネックをセルフチェックしてみましょう。
自分がストレートネックかどうか、またどの程度なのか?
図を参考にセルフチェックしてみましょう。
1.壁際に背を向けてまっすぐ立つ。「気を付け」のポーズを基本とし、普段と同じ自然な姿勢で立つようにする。
2.この姿勢の時に、「後頭部」「肩甲骨」「おしり」「かかと」の4点が無理なく壁につくか確認し、「後頭部」が意識しなくてもすっと壁につけばストレートネックの可能性は低いと言っていいでしょう。
●軽度レベル
普通に立っていると後頭部がわずかにつかないが、意識して頭を立てればすんなり壁につく
●中度レベル
普通に立っていると後頭部がまったくつかないが、頭を後ろにつけようと意識すれば、どうにか壁につく
●重度レベル
頭と首が大きく前に出ていて、どんなにがんばっても後頭部が壁につかない
いかがだったでしょうか?
ストレートネックは、正しい姿勢で首への負担を減らし、ストレッチを意識して行えば改善につながります。
具体的にみていきましょう。
正しい姿勢とストレッチでストレートネックの予防と改善をはかりましょう!
スマホやパソコンを使う時の姿勢
スマホ使う時は、なるべく顔の高さまで上げて、画面を見たり、操作をしたりしてみましょう。
(画面と目線をなるべく水平にする。スマホを持つ手の脇の下に反対側の手をはさむと楽です)
パソコンであれば、目線が画面と水平よりやや下の高さで作業できるとよいでしょう。
(ノートパソコンの場合などは、画面を高くするとキーボードの高さも上がってしまうため、外付けのキーボードを利用する方法もよいかもしれません。)
また、椅子に座る時は骨盤を立てて座ることがポイント!骨盤が後ろに倒れた状態で座っていると、背骨が曲がり猫背になるため、首が前に出てしまいます。
椅子にできるだけ深く腰かけて、背筋にぐっと力を込めると、骨盤が立って背中がピンと伸びます。
この姿勢をキープし、頭が前に出ないように心掛けましょう。
コリをほぐし、首の動きを良くするストレッチ
1.首側面
目線は正面を向きあごを引いた正しい姿勢をとる。
手で頭頂部を持ち、首を横に倒す。
5~8秒キープしたらゆっくり元に戻し、反対側も同様に行う。
2.首の回旋
目線を水平にしたまま、顔をゆっくり右側に向ける。
(その時に肩から下の胴体は正面を向いたまま、鼻先を自分の真横に持っていこうと動かす)
5秒~8秒キープしたらゆっくり元にもどし、反対側も同様に行う。
ねこ背の予防!肩を後ろにシフトするストレッチ
1.肩甲骨回し
胸を張った姿勢で、両手を両肩に添えて、肘で円を描くようにゆっくりと大きく後ろに回す。
(痛みを感じない程度に行う。肩を後ろへ引き、肩甲骨を中央に引き寄せるイメージで行う)
5回行ったら、次は前回しも同様に行う。
2.肩回り・胸
体の後ろで手を組む。
肘を伸ばし、肩を引いて胸を張る。組んだ手を上げたところでキープし、大きく胸を開く。
(肩甲骨を中央に引き寄せるイメージで行う)
まとめ
とにかく継続が大切!パソコンやスマホはもはや生活になくてはならない存在。使うときの姿勢を意識するだけでもかなり効果的です。
ストレートネックの予防や改善に取り組んでみましょう。
※何かしら首に症状が出ている、通院しているなどの場合は、必ず医師に相談の上参考としてください。
【参照文献】
あなたの首の痛み・肩こりはストレートネックが原因です! さかいクリニックグループ代表 酒井慎太郎著
ストレッチ・メソッド 谷本道哉・石井直方著