ストレスで食べ過ぎ?と思ったら、試してみたい対処法

食事編

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食事編

疲れている時ほど、ごはんをお腹いっぱい食べないと満たされない…。お腹いっぱいなのに、甘い物やスナック菓子を食べないと落ち着かない…。
それはもしや「ストレスによる食べ過ぎ」かもしれません。

体はもちろん気持ちの面でも大きな負担がかかってしまうのがストレスによる食べ過ぎ。早めに対策して、食べ物との向き合い方を改めていきましょう。

 

食べ過ぎるワケは?

ストレスで食べ過ぎ?

食べ過ぎは、単に「お腹が空いているから」という体の反応だけではなく、不安な思いから離れ、心も充足したいという欲求から起きることもあります。
「”満腹感”は”満足感”に似ている」からです。
お腹がふくれることで心も満たされ、やっと気持ちの面でも「満足」と思うことができるのです。お腹が空いていないのに知らぬ間に食べてしまっているのは、実はストレスに対する防御反応かもしれません。

例えば以下のようなことに心当たりがあるようでしたら、何かしらのストレスがその背景にあるかも、ということも考えてみましょう。

□嫌なことがあると「ヤケ食い」「ヤケ酒」に走る
□食べ物を残すことに罪悪感がある
□誘いを受けると断るのが下手
□疲れている時ほど甘い物に手が伸びる
□楽しみは食べる以外にこれといって思い浮かばない
□ダイエット中ほど食べ物の事が頭から離れない
□日中は忙し過ぎてゆっくり食事ができない

 

 

 

食べ過ぎが生まれる理由

食欲を乱してしまう最大の原因は、ストレスを「食べること」で処理しようとしてしまうことにあります。大好きな甘い物を食べた時やお腹いっぱいになった時に感じる「あー幸せ!」という感情によって、辛い状態から逃れようとしているのです。

食欲を満たした時に感じる「多幸感」は脳内でつくられる「セロトニン」という幸せホルモンからもたらされるもの。

私たちは、普段からパニックになったり、取り乱したりすることを避けるため、不快な感情を意識から排除し、抑え込もうとします。この時に消費されるのがセロトニンです。慢性的なストレスによりセロトニンが不足すると理性的な判断ができなくなり、さらに好きなものをお腹いっぱい食べた時の多幸感が結びついて、足りないセロトニンを生み出そうと衝動に任せて食欲を爆発させてしまうのです。

 

【ストレスで食べ過ぎが生まれる流れ】
不快な思いや居心地の悪さを感じる状態が続く
→今すぐこのストレスを何とかしたい!!
→〇〇を食べれば幸せを感じられるぞ(と体が覚えている)
→〇〇を食べないと収まらなくなる
→セロトニンが出るまで〇〇を食べ続ける

例えばダイエット中に、ストレスが原因で暴飲暴食を繰り返してしまうのに、気力や根性で「運動をやらないと!」「食べ過ぎを何とかしないと!」と自分を責めて無理をしてしまうと、さらにストレスが生まれ、却ってダイエットをこじらせる原因となってしまうこともあります。

 

 

ストレスとともに歩むための3つのアイデア

適度なストレスは生活に活力を生み出すこともありますが、過剰にストレスを抱えてしまうのは問題です。
「過去と相手は変えられない」という言葉があるように、環境を変えるのは難しいですが、まずは自分のできるところから、ストレスで怒りをため込まない工夫や考え方を身につけてみましょう。

1.夢中になれること探し

「ストレス解消」=「食べること」という行動、まずはこれを切り離して考えてみましょう。
食べること以外に夢中になれるものを見つけて、食べること以外で幸せと感じる時間や機会をつくる、ということがとても大切です。

◎昔やっていたスポーツを再開する
◎子どもの頃に夢中になったコレクションなどをまた集める
◎「推し活」を始める
◎動物と過ごす(ペットを愛でる)
◎アウトドア系、インドア系、といった様々な分野で同じ趣味の集まりに参加してみる

2.嫌なことリリース

今日あった嫌なことを紙に書きなぐり、豪快に紙をくしゃくしゃにして、ごみ箱にポイッと捨てる。
「捨てる」という行動をとることで脳が「区切りがついた」と感じ、嫌な出来事を引きずることが少なくなります。
ぼんやりと気にかかっていることほど、実は忘れられないもの。紙に書くことできちんと整理がつき「まっ、いっか」と納得しやすくなるかと思います。

3.今日の良かったことリスト

1日の終わりに「今日よかったこと」を3つ、メモや手帳などに書いたり、スマホに記録したりしてみましょう。

「行ってみたかったカフェに初めて入った」
「嫌なやつと思っていた同僚が意外と話しやすかった」
「いつもよりすっきり起きられた」
etc・・・

どんな些細なことであっても、新しい経験や自分なりの小さな発見を書きためることで、不安が小さくなり、感情を自分でコントロールしやすくなっていきます。

 

 

 

まとめ

食べ過ぎの原因にストレスがある、そう気づいた時こそ、自分を労わって行動を改めるチャンスです。
「我慢」して無理を押し通さず、自然な姿で毎日に向き合っていけるよう、工夫してみましょう。

【参考文献】
・なぜあなたは食べ過ぎてしまうのか/岡嵜順子/講談社
・怒りが消えればやせられる/城ノ石ゆかり/きずな出版
・自己肯定感ノート/中島輝/SB Creative

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