健康貯金とは、将来の病気や不調を防ぐために、今から健康的な生活習慣を「積み立てておく」という考え方です。
自分らしく生きるために、毎日の小さな積み重ねを「貯金」に変えて、将来の安心につなげていきましょう。
積み重ねが大事!健康貯金をはじめよう

40歳から体の調子がガクッと落ちる理由は
30代までは、不規則な生活や無理な働き方をしても、体がなんとか持ちこたえてくれることも多く、健康を意識する機会は少なかったかもしれません。しかし40歳を過ぎると、体力の衰えや回復力の低下を実感し、以前のように無理がきかなくなってきます。
「働き方」や「健康」との向き合い方、ちょっと立ち止まって、丁寧に見直してみる時期なのかもしれません。
◎40歳を境に現れやすくなる健康面での変化
その主な例を挙げてみましょう。
基礎代謝の低下
若い頃より食べる量は減っているのに、太りやすくなります。特に内臓脂肪がつきやすく、お腹まわりが気になることも。
筋肉量の減少や骨の衰え
ちょっとした動きでも腰や関節を痛めやすくなったり、ケガにつながったりすることもあります。
疲れやすくなる(回復力の低下)
ホルモンバランスや筋力、消化機能の変化などが重なり、寝ても疲れが取れにくい、風邪が治りにくい、といったことが増えてきます。
生活習慣病リスクの上昇
体重増加や内臓脂肪の増加、生活リズムの乱れなどが重なって、糖尿病や高血圧、脂質異常などのリスクが高まります。

こういった変化をできるだけ防いだり、ゆるやかにしたりするために大切なのが「健康貯金」です。
・健康貯金を少しずつ増やしていく
・健康貯金を減らさないように心がける
そんな意識で日々を過ごせると、将来の安心につながります。
健康貯金を進める体に良い習慣 7選
◎毎日の「軽い運動」の実践
運動不足は内臓脂肪の蓄積や筋力低下につながり、生活習慣病のリスクも高めてしまうことがあります。
日々の暮らしの中で、こまめに体を動かすことを心がけましょう。
・1日20~30分のウォーキング。
・寝る前のストレッチや軽い筋トレ。
・移動時には階段を使う、通勤で一駅歩く。

◎質の高い睡眠を確保
睡眠時間の不足や質の低下は疲労の回復が遅れるだけでなく、心の健康にも影響を及ぼします。
・布団に入る時間を決め、なるべく毎日のリズムを崩さない。
・寝る前のスマホやPCの使用は避け、寝室の照明は暗めに調整。
・ゆっくりと湯船につかって、気持ちを「寝るモード」に。
◎朝の「白湯(さゆ)」で内臓を活動モードへ
朝、冷たい水ではなく温かい白湯を飲むと、胃腸がやさしく刺激されて活動モードに切り替わりやすくなります。体の中心(内臓)が温まることで、末端まで血液が流れやすくなり、代謝アップにつながります。
・「少し熱いけれど口に含みゆっくり飲める」くらいの熱さがおすすめ。
・起きてうがいをしたら、コップ1杯(150~200mlくらい)をゆっくりと飲む。
・朝食の前、空腹時に飲むようにすると効果的。
◎週1回は「食リセットデー」を実施
糖質や脂質の多い食事が続くと、胃腸も疲れ気味に。週に一度は消化にやさしい食事にして、内臓を休ませてあげましょう。
・揚げ物や脂っこい物、カフェイン、アルコールなどはお休みする。
・柔らかく煮込んだスープや雑炊など、消化の良い食べ物で1日を過ごす。
・甘い間食や飲み物、極端に刺激のあるものは避ける。

◎「なんとなく」の間食を見直す
小腹が空いたときについ手が伸びる甘いお菓子や飲み物。ちょっとした息抜きになりますが、毎日続くと血糖値の変動や体への負担につながります。
・小袋を選ぶ、3日に一度の楽しみにるなど、量や頻度をコントロール。
・スナック菓子は無塩・素焼きのナッツや乾燥小魚にチェンジ!
・飲み物は水や無糖の炭酸水、お茶を選ぶようにする。
◎健康は記録して「見える化」
普段から体の状態を「見える化」しておくと不調のサインをキャッチしやすくなります。
・体重、体脂肪、睡眠時間、血圧などを記録する。
・忘れてもOK、気づいた日だけ記録する。
・スマホやメモ、カレンダーにチェックなど、自分にあったやり方で。
◎自分と向き合う「振り返り」の時間
「今日できたこと」「今週感じた変化」を振り返ると、小さな前進に気づけます。気持ちが軽くなることも健康貯金のひとつです。
・今日、今週できたことは?(例:歩く習慣が続いた)
・気づいたことや変化は?(例:寝る前のスマホを控えると朝のだるさが減ったかも)
・来週ちょっと意識したいことは?(例:間食を週2回以内に抑えてみよう)

まとめ
良い行動も悪い行動も、毎日の積み重ねが、将来の自分をつくります。
大事なのは、明日のためにちょっとずつでも歩みを進めていくことです。
今日からできる「健康貯金」を始めてみましょう。
【参考文献】
・Newton「40代からの人体取扱説明書」/株式会社ニュートンプレス
・保健指導リソースガイド/40歳代の体力低下が20年後の脳の老化を加速 「若い頃から運動を」
https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2015/004164.php
・厚生労働省/生活習慣病予防
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/seikatsu/seikatusyuukan.html



