ぽっこりお腹の「メタボ」と「たばこ」、一見関係性がなさそうなこの2つ。
ところが、たばこを吸う人は吸わない人と比較するとメタボになるリスクが高いという報告があり、実は深く関わっているのです。
今回は、たばことメタボの気になる関係性について、詳しく見ていきましょう。
切っても切れない、たばことメタボの関係
喫煙者はメタボになりやすい!?
・逆に禁煙をすると、血圧、糖代謝、脂質代謝すべてに良い影響が現れる
・肥満と並んで喫煙は多くの病気の原因である
上記のようにメタボになる後押しをしている「たばこ」。
そのため、メタボリックシンドローム対策と喫煙対策は「車の両輪」であると考えられており、厚生労働省も次のようなメタボリックシンドロームの予防対策スローガンを打ち出しています。
メタボリスクは吸わない人の●倍!
吸わない方を基準とし、吸う本数によってどのくらいメタボのリスクがあるかをグラフにしました。
ご自身のメタボリスクはどれほどか、ご確認してみましょう。
例えば、喫煙本数が19本※の人のリスクは、吸わない人の約2倍!!
1日に20~39本も吸えば3倍に!!
(※男性の平均喫煙本数JT調べ2013 年「全国たばこ喫煙者率調査」)
健康被害は周りにも!
残念なことに「メタボになりやすい」のは、喫煙者だけではありません。
受動喫煙によって、周囲のたばこを吸わない人までがメタボになる可能性が示唆されています。
長く受動喫煙にさらされると、メタボに限らず心筋梗塞や狭心症で死亡する危険性が1.3~2.7倍になるとの報告もあります。
また、たとえベランダなどの屋外でたばこを吸っていても、受動喫煙の影響は及んでしまいます。
たばこをやめると起こるカラダの反応
禁煙すると太る!?
たばこを吸うとメタボリスクが高まるというお話でしたが、逆に「禁煙すると太る」という話も聞かれます。
確かに、禁煙するとタバコの代わりにおやつを食べたり、鈍っていた味覚や嗅覚が正常に戻ったことにより食欲が増したりして体重が増えた、という方もいます。
禁煙による体重増加は80%の人に見られるほど。
ですが、体重増加は平均1.5~2kg前後にとどまっており、禁煙に慣れてくるとほとんどの方が減少に転じるといわれています。
禁煙による体重増加は一時的なもの。
体重が増えてしまうから・・・と禁煙を躊躇するより、禁煙によって得られる健康への効果の大きさを再確認しましょう。
体重増加を防ぐ!禁煙成功のための対処法
まずは、余計にカロリーをとってしまうことを防止するためにも、禁煙による離脱症状をコントロールすることが大切です。
ご自身に合った対処法を見つけてみましょう。
1.食べ物・飲み物でコントロール
・冷たいまたは熱い水やお茶を飲む
・氷をなめる
・野菜スティックをかじる
・ガムを噛む
2.行動でコントロール
・大きく深呼吸を2~3回繰り返す
・席を立って身体を動かしたり、トイレに行く
・歯を磨いたり、マウスウォッシュをする
・顔を洗う
まとめ
誘発される病気は痛みを伴わないことが多いので、たばこもメタボも放置しがち・・・
ですが、大切なご家族やご友人、そして自分自身を守るためにも、今のうちからできることを今一度考えてみましょう。
参考情報
禁煙治療に保険が使える医療機関情報最新版
※閲覧制限のある端末からは閲覧できない可能性があります