塩分のとり過ぎがよくないことは百も承知・・・。
といっても、毎日の食事で、塩分を調べてまでメニューを選ぶこともなかなか難しいところです。
今回は“選ぶならどっち?減塩編”として、いくつかのメニューをとりあげ、目安になる塩分量のイメージをお伝えできればと思います。
高血圧予防や減量中にも欠かせない「減塩」
なぜ塩分の摂りすぎはよくないのか?
塩分の摂りすぎが体にどう影響するのか、改めて次の3点を確認しておきましょう。
1.高血圧を招く
2.脳梗塞や心筋梗塞、腎臓病、胃がんなど重症化リスクにつながる
3.ついつい食べ過ぎてしまう
塩分と高血圧の関係はよく知られた事実ですが、高血圧になると脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすリスクが高まり、さらには、高血圧を放置すると腎機能にも影響するため注意が必要です。
また、塩分のとり過ぎは食欲を増進する作用があるため、食べ過ぎてしまうことで肥満を招く恐れがあります。
疾病予防はもちろん、減量中にも欠かせないのが減塩なのです。
<成人の目標量>
・男性:1日7.5g未満
・女性:1日6.5g未満
(日本人の食事摂取基準 2020年度版より)
目標量から1食分を割り出すと2.1~2.5g。3gだとオーバーしてしまうことになります。
ちなみに、高血圧や慢性腎臓病の方は重症化予防のため、1日6g未満にすることが推奨されています。
選ぶならどっち?【減塩編】
それでは、いくつかのメニューを例に塩分対決、みていきましょう!
1.コンビニ主食対決「ツナマヨおにぎり VS ソーセージパン」
(ツナマヨ: 約220kcal/塩分1.1g、ソーセージパン:約440kcal/塩分1.9g)
【Winner:どちらかと言えばツナマヨおにぎり!】
ツナマヨおにぎりの方がなんとなく塩分が多いイメージですが、実際のところソーセージパンの塩分は0.8gも多い結果に。
ここで注意したいのは加工食品やパンはそれ自体に塩分を多く含んでいるものが多いこと!
特に肉の加工品は、ハム薄切り1枚(0.4g)、ウインナーソーセージ(0.5g)、ベーコン薄切り1枚(0.4g)と、のきなみ塩分が多い傾向にあります。
と言ってもツナマヨおにぎりは2個食べれば、1食の目標量を超えてしまうので食べる量に要注意。
2.カップ麺対決「カップ焼きそば VS きつねうどん」
(カップ焼きそば:約560kcal/塩分5.9g、きつねうどん:約430kcal/塩分6.6g)
【Winner:どちらかと言えばカップ焼きそば・・・あるいはドロー!】
種類によって差はあるものの、カップ麺はそのほとんどが1食で1日の目標量に匹敵するほど、塩分が多いので要注意!うどんやラーメンは、全体の塩分量の半分は汁に含まれるため、汁を残せば、焼きそばよりも塩分を減らすことができます。
ちなみに、外食でうどんかそばで迷ったら、そばを選ぶのがおススメ。麺単独でみると、うどんはそばに比べて約3倍塩分が多く含まれます。
3.丼もの対決「カツ丼 VS 牛丼」
(カツ丼:約1100kcal/塩分3.1g、牛丼:約790kcal/塩分2.7g)
【Winner:どちらかと言えば牛丼!(ただし場合によって・・・)】
丼ものはご飯量が300g前後と多く、ご飯に味をしみ込ませるためにつゆの量も多めです。
お店によって差はありますが、カツ丼は具材の量が多いため、牛丼よりも塩分が高いという結果に・・・。
但し、商品によっては塩分量が逆転することも十分考えられるので、両者とも食べる量や頻度には十分注意しましょうね。
4.番外編:かけるもの対決「マヨネーズ VS ノンオイルドレッシング」
(マヨネーズ大さじ1:85kcal/塩分0.2g、和風ノンオイルドレッシング大さじ1:9kcal/塩分0.7g)
【Winner:マヨネーズ!】
ノンオイルドレッシングはアブラを含まず、体に良いイメージですが、塩分はマヨネーズより多い結果に。アブラのコクがない分、物足りなさを補うために、塩分や調味料が多めに使われていることが理由です。
まとめ
今回の対決、勝った方のメニューだからといっても、とり入れる量や頻度によってはもちろん塩分のとり過ぎを招いてしまいます。
ご家庭での食事は塩分量が見えにくいので、まずは外食やコンビニ食だけでも塩分チェックしてみてはいかがでしょうか。
【参照文献】
第4版 いつも食べる量の塩分がひと目でわかる 塩分早わかり 女子栄養大学出版部