外食は手軽な反面、気づかないうちに栄養バランスが偏ってしまうこともあります。
上手に活用するためには、「どこに気をつければよいか」をあらかじめ知っておくことが大切です。
今回は外食だけでなく、スーパーやコンビニなどでの食品購入や、食事のテイクアウトやデリバリーの際にも参考にできる、注意点や実践の工夫をご紹介します。
ポイントを押さえて。体に優しく楽しむ工夫

まず意識しておきたい、外食の3つの注意ポイント
◎塩分が多い
外食は基本的に味付けがしっかりしているため、塩分をとり過ぎてしまう傾向にあります。
特にラーメンやうどんなどの麺類、汁物がついた和定食、中華定食などは要注意。
また、牛丼やかつ丼などの丼物もごはんに汁がしみ込んで、塩分が高めです。
◎高カロリー、高脂質
揚げ物や炒め物、ファーストフードなどは、満足感が高い反面、油を多く使うためカロリーも高め。
また、ラーメンとチャーハンのセット、定食のごはん大盛り、といったボリュームアップでさらに糖質・脂質が多くなりがちに。
◎野菜が少ない
ファーストフード、牛丼やカレーライスなどのごはん物、麺類といったメニューでは野菜が不足しがちです。
ビタミンや食物繊維が足りないと、満腹感も続きにくくなります。
これらのポイントを意識しながら、「どこが工夫できるかな?」という気持ちで外食を楽しんでみましょう。
健康に気を配りつつ、上手に付き合っていくことが大切です。

外食を体に負担なく上手に楽しむための15のアイデア
少しでも体に負担をかけないようにするために、塩分やカロリーを意識したり、捉え方を変えてみたり、健康意識をもって活用してみましょう。
今日からできる「外食のコツ」を15個ご紹介します。
1.「メニュー」はじっくりチェック
最近のメニュー表にはカロリーや栄養表示があるものも増えています。
迷った時は「おいしそう×カロリー控えめ」の両立を目指しましょう。
2.「主食+主食」の組み合わせは避ける
ラーメン+炒飯、うどん+丼物などの「主食+主食」の組み合わせでは、糖質の量が2倍でカロリーも大幅に上がってしまいます。
サラダやスープ、小鉢などの選択で満足感をキープし、栄養バランスも確保できるよう組み合わせを工夫しましょう。
3.ラーメンやうどん、そばは具だくさんのメニューを選ぶ
ラーメンなら野菜たっぷりなメニュー、そば・うどんなら山菜やきのこ入りなどを選びましょう。
具が多いと自然によく噛むようになり、満腹感もアップします!
4.パスタはクリーム系よりトマト系
カルボナーラなどのクリーム系は脂質が多く高カロリー。
トマトソース系なら比較的ヘルシーで、さっぱり食べられます。
ただしミートソースは油が多めなので、食べ過ぎに注意。

5.野菜から先に食べる
食物繊維の多いサラダや温野菜から食べ始めると、血糖値の上昇がゆるやかになり、食べ過ぎ防止にもつながります。
6.じゃがいも系サイドメニューは「野菜換算しない」
ポテトサラダやフライドポテト、肉じゃがなどは、「野菜料理」に見えますが、じゃがいもが主で炭水化物の量が多く、糖質過多になりがちです。
野菜を食べる際は葉物や根菜のサラダを選びましょう。
7.飲み物で「カロリーオフ」
ドリンクバーやセットドリンクでは、糖分が多い炭酸やジュースではなく、ウーロン茶やブラックコーヒーを。
飲み物に気を遣うだけでも、1食のカロリーがぐっと抑えられます。
8.ゆっくり食べる
「ゆっくり食べる」ことは、それだけで立派な健康習慣です。
よく噛むことで満腹感が得られ、食べ過ぎを防ぐ効果もあります。
9.前後の食事で量をコントロール(欠食は厳禁)
外食の前後の食事で、油やごはんの量を控えるなどの調整ができると理想的です。
ただし、まったく食べないのは逆効果。
空腹時間が長いと血糖値が急上昇し、その後のドカ食いにつながる恐れがあります。
10.積極的なエネルギー消費
例えば、外食の前後で少し多めに歩くことをおすすめします。
(お店まで徒歩で向かうだけでも違います。)
「歩く」に限らず、エネルギーを早めに消費することで、余計な脂肪のため込みを防ぎましょう。

11.ヘルシー志向のメニューを活用
雑穀ごはんの定食、ベジタブルスープなど、最近は「カロリー控えめ」「野菜多め」のようなヘルシー志向を反映したメニューが増えています。
栄養バランスの整ったメニューを積極的に選びましょう。
12.外食は「特別なもの」と決める
「週末は外食を楽しむ」「平日はお弁当で調整」など、外食を「特別なごほうび」として上手く位置付けると、食生活のリズムが整いやすくなります。
13.たんぱく質」を意識して選ぶ
鶏むね肉、魚、豆腐など、たんぱく質を豊富に含むメニューを意識して選ぶことで、筋肉維持や代謝アップにつながります。
14.体にやさしい「リセットの日」をつくる
外食の濃い味に慣れると、家での食事も濃くなりがちで体に負担がかかります。
週に1日は薄味・油少なめメニューの体にやさしい「リセットの日」を設けるのもおすすめです。
15.テイクアウトやデリも「外食のうち」と考える
最近はテイクアウトやフードデリバリーの機会が増えています。
もちろん、これも外食の一種と考えて、主食、主菜、副菜のバランスを心がけましょう。

まとめ
その日の体調や気分で、意識できることをやってみる、まずはそこから始めましょう。
外食の多い方、体重や健康管理に気を付けたい方には、この機会に是非、自分に合った対策を見つけ、日常的に実践してみてください。
【参照文献】
厚生労働省 外食・中食の上手な活用法
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-03-005



