メリットいろいろ!空腹と上手に付き合う方法

食事編

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食事編

皆さんは「空腹」という言葉にどのようなイメージを持っていますか?
お腹が空いて落ち着かない、というようなネガティブな印象もあるかと思いますが、実は適度な空腹が様々な「メリット」をもたらしてくれることもあるのです!
お腹とカラダ、お腹とココロの関係を知って、空腹と上手に付き合ってみましょう!

胃腸にも優しい、空腹のメリット

空腹って実は重要!?空腹のメリットとは?

普段からちょっと意識できると見方も変わる?かもしれない、空腹の「カラダにいいところ」、その3つのメリットをご紹介いたします!

1. 空腹は“体脂肪を燃焼するチャンス!”

空腹になると、肝臓などにためておいた糖エネルギーを消費していくので、体脂肪を燃やしやすい状態をつくります。ただし、空腹時に運動をすると筋肉をエネルギーに変えて、減らしてしまうので注意。

2. 空腹は“老化の予防!”

1999年にマサチューセッツ工科大学で発見された、サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)は空腹によって活性化されると考えられています。この遺伝子が活性化すると、細胞の修復機能が活性化し、老化の予防、集中力や記憶力のアップ、生活習慣病の予防にもつながるとされています。

3. 空腹は“胃腸の休息!”

空腹を感じる時間がなく、食べて過ぎていると消化器官のキャパオーバーを招いてしまいます。消化吸収に時間がかかれば、腸にも負担がかかり腸内環境の悪化にもつながります。
だるさや疲れが取れないという場合は普段から食べ過ぎていないか振り返ってみてください。

 

 

日々意識したい、適切な空腹の作り方

いつも食べ過ぎている、つまり胃の中に常に食べたものが入っている状態は、途切れなく体脂肪がどんどん体についていく環境を自らが用意しているようなものです。
それとは逆に、日中極端に空腹時間が長くなってしまうと、今度は体を動かすためのエネルギーが不足、基礎代謝が下がり、かえって太りやすくなってしまうことも。適切に「空腹」を作るためには、まず以下の3つのポイントを意識してみましょう。

1. 睡眠時間は空腹時間!?

オススメしたいのは寝ている間に空腹時間をしっかりつくる事。
寝ている間は消化器官を休める時間帯で、元々活動量が少ない時間帯になります。体内での脂肪分解が始まるのは食後10時間と言われているので、次の日の朝食を食べる時間から逆算し、12時間前を目安に夕食を食べるようにしてみましょう。
(例:朝食7時だったら前日の夕食7時)
夜ごはんは、消化に時間がかかる脂っこいものや糖質は控えめにすることも重要なポイント!

2. 規則正しい食事の時間でリズムをつくる

口寂しさからおやつに手が伸びてしまうという人は、食事の時間を決め、規則的な生活リズムで3食を食べる生活づくりにトライしましょう。どうしても我慢できないという場合は、ガムなどを噛んだり、温かいお茶などを飲んだりして気持ちを落ちつけるのがオススメです。

3. 空腹のメリットを最大限に感じる

食べ過ぎた後の後悔、胃や身体の不快感と、空腹の心地よさやメリットを比較してみることもオススメです。最初のうちは、イライラなどネガティブな感情が出てくるかもしれませんが、適度な空腹感は食べ過ぎ気味な現代人にとって健康への第一歩です。

ニセモノの空腹とホンモノの空腹

さっきお腹いっぱい食べたばかりなのに、なんだかまた小腹が空いてきた・・・。
そんな風に感じた経験はありますか?
実はそれは「偽物の空腹」です。感情の起伏や目に入ったものや、においなどにつられ「お腹が空いた」と感じてしまうのです。
食べるものによって消化する時間は異なりますが、3~5時間かかると言われていて、人によって誤差はあるものの、直前の食事から5~6時間してから感じるのが「本物の空腹」です。

「お腹が空いた」という感覚は胃の中が消化されて空っぽになったからではなく、血糖値が急激に下がって感じる感覚です。その点から言うと、麵類だけ、丼ものだけのような主食中心(糖質が極端に多い)の食事は、血糖値の急激な上がり下がりが生じて、食後2時間くらいで「偽物の空腹」を感じやすくなるのです。野菜から先に食べて血糖値の急上昇を予防しつつ、栄養バランスもしっかりと整えることが大切です。

【偽物の空腹】
・前回の食事から5~6時間経っていないのに感じる空腹
・美味しい食べ物の画像や匂い、音などに反応した時(食べ物の記憶が引き起こした空腹感)
・仕事や家事が一段落した時のほっと一息(またはイライラなどの感情が引き起こした空腹感)
【本物の空腹】
・前回の食事から5~6時間経っている
・お腹がグーグーなる

体に必要なエネルギーは十分なのに「ニセモノの空腹」に惑わされてしまうと、思わぬ「食べ過ぎ」を招いてしまいます。適切な空腹を実現できるよう、見極めが大切ですね。

 

 

注意が必要な空腹感

頭痛、眠気、めまい、吐き気、手が震えるなどの症状も合わせて起こる場合は、「低血糖」なども考えられます。普段から甘い物や炭水化物オンリーの食事をしていると、血糖値のコントロールがうまくいかなくなり、このような症状が起きやすくなります。こういった場合は、野菜やたんぱく質もしっかりと補給できる食事バランスの改善が最優先です。無理にプチ断食などをするのは余計に症状を悪化させるのでやめましょう。

 

 

まとめ

適度に空腹を感じることは、健康はもちろん美容面でも大きなメリットがあります。食べ過ぎによって、自分の消化器官に負担をかけないように、改めて空腹と向かい合ってみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
糖尿病ネットワーク
https://dm-net.co.jp/calendar/sp/2013/020275.php
時間栄養学入門/柴田重信/講談社

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