飲みすぎ予防に知っておきたい、お酒の分解にかかる時間。

食事編

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お酒の分解にかかる時間 食事編

アルコールが分解されるのにどれくらいの時間が必要か、ご存じですか?
お酒の席では、周りからの勧めや解放感もあり、ついつい飲み過ぎてしまうことも多いですよね。
そこで、飲み過ぎを防ぐちょっとしたポイント!
予め、アルコールを分解するのにかかる時間の目安を頭にいれておくと、お酒の量をコントロールし、時には自分にストップをかける対策としても有効なのです。

お酒の分解にかかる時間

アルコールの分解時間

アルコール分解時間の目安(純アルコール20gのお酒)

1日の飲酒量の目安とされる純アルコール量は20g(健康日本21より)。
さて、この量のアルコールを分解するのにはどのくらいの時間がかかるものでしょうか?
代表的なお酒の純アルコール20g分の分解時間、体重70kgの男性のケースでみてみましょう。

純アルコール20g分のお酒 分解時間
ビール 500ml(中瓶1本)/アルコール度数5% 3時間
日本酒 180ml(1合)/アルコール度数15%
赤ワイン 180ml(約1/4本)/アルコール度数14%
焼酎 110ml(約0.6合)/アルコール度数25%
ウイスキー 60ml(ダブル2杯)/アルコール度数43%

分解時間目安

「体重70kgの男性の場合、純アルコール20gの分解にかかる時間は約3時間!
1日の飲酒量の目安は、“約3時間”で分解できる量です。
それぞれのお酒の種類と量、お酒を飲む際の目安にしてみてください。

ただし・・・
肝臓でのアルコール分解能力は個人差が大きいため、3時間はあくまでも目安です。
3時間たてば、アルコールが抜けて車を運転できる訳ではありませんのでくれぐれも気を付けましょう!

酔う

アルコールが体内に残っている状態とは?

アルコールは、胃や小腸で吸収された後、肝臓でアセトアルデヒドという物質に分解されますが、これが悪酔いや頭痛、動悸を引き起こす原因に・・・。

さらに分解が進むと、体にとって害のない酢酸になり、最終的には水と二酸化炭素に分解されます。
しかし、適量を超えて飲み過ぎると、肝臓での処理が追い付かず、吸収しきれないアルコールやアセトアルデヒドの影響で“酔う”状態となるのです。
 

 
アルコール分解時間の計算

自分が飲んだアルコール量、その分解時間を計算してみましょう

アルコールの消失(分解)速度の平均値は、男性でおよそ1時間に9g女性で6.5g程度と言われています。
ただし、繰り返しになりますが、肝臓でのアルコール分解能力は個人差が大きいため、計算によって分かる分解時間はあくまでも目安だということを知っておいてくださいね。

では、先ほど同様、体重70㎏の男性を例にみてみましょう。

1) 体内で1時間に分解できるアルコール量

目安として、体重(㎏)×0.1
⇒ 70×0.1=7g

2) 飲んだお酒の種類と量から純アルコール量を計算

お酒の量×アルコール度数/100×0.8(アルコール比重)
ビール中ジョッキ1杯(500ml)と日本酒1合(180ml)を飲んだ場合・・・
ビール:500×5/100×0.8=20g
日本酒:180×15/100×0.8=21.6g
⇒ 合計41.6g

3) 飲んだお酒の分解時間を計算

純アルコール量÷1時間に分解できる量
41.6÷7=5.9 ⇒ 約6時間

今回の例の場合、アルコールの分解にかかる時間は、お酒を飲み始めてから約6時間
場合によっては、もっとたくさん量を飲む人もいるので、6時間ではすまないかもしれませんね。
※実際は、性別、年齢、お酒の強さなどでアルコールの分解能力に差があります

翌日の朝早くから車を運転する予定があるのに、夜中まで飲み続けたり、強いお酒を大量に飲んだりすると、朝までにアルコールが分解できていないことも!
気付かないまま、飲酒運転をしてしまう場合もありますので要注意です。

 

 

気持ちよく飲むための3つのヒント

お酒3つのヒント

お酒の場を楽しみ、飲み過ぎないためのヒントを3つご紹介しましょう。

1.空腹で飲まない

何も食べない状態で飲むと、アルコールの吸収が早まり酔いの原因に。
乾杯の一口は仕方がないとしても、その後必ず料理を口にしましょう。

2.チェイサー(お水)を用意する

お酒を飲むと、トイレに行く回数が増え脱水状態になりやすく、頭痛やめまいなどの原因に。お水やウーロン茶をお酒の合間に飲むことで脱水を防ぎましょう。
また、途中でお酒以外の飲み物を1杯でも飲むことで、口もさっぱりし、気持ちも落ち着き、飲み過ぎを防ぐことにもつながります。

3.食べながら飲む

料理を食べながら飲むことで、アルコールの吸収を遅らせることができます。
特に、お刺身や冷奴、焼き鳥などのタンパク質食品をしっかり食べることで、肝臓を保護することにもつながります。
 

 

まとめ

お酒との上手な距離感を保って、仲間との会話やその雰囲気、時間を楽しみ、気持ちよくお酒を飲みましょうね!


【参照文献】
Eヘルスネット アルコールの吸収と分解
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-02-002.html
アサヒビール 酔いのメカニズム
https://www.asahibeer.co.jp/csr/tekisei/health/about.html
公益社団法人アルコール健康医学協会
http://www.arukenkyo.or.jp/health/base/index.html

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